鳥取県文化振興財団情報誌【アルテ】

10
2015October

鳥取県芸術家百華Vol.77 レインボージャズオーケストラ サックス奏者 阿部 耕三さん

サックスを始めたきっかけ

小学校4年生の時に、学校の体育館で初めて吹奏楽団の演奏を聴き、その時、トランペットが非常にカッコよく見えました。中学校で吹奏楽部に入り、トランペットをすることになったので、牛乳配達のアルバイトで稼いだお金で、直ぐに買いに行きました。高校でも吹奏楽部に入部したのですが、トランペットの部員が多く、ユーフォニウムの担当になってしまい、おもしろくなくなって退部しました。退部してからは、当時流行っていたフォークソングのコンテストに出場したりしていましたが、そうして吹奏楽から一時離れたことで、管楽器の良さを改めて認識しましたね。

また、その頃に、レインボージャズオーケストラに入っていた友人に誘われて行った第1回目の定期演奏会をきっかけに、演奏をするなら管楽器でなければならないと確信し、サックスを始めたのです。その後、レインボージャズオーケストラに入りました。メンバーに中学校の音楽の先生が数名おり、彼らからもたくさん学びました。

プロミュージシャンとの共演

山陰・夢みなと博覧会(1997年)のゲストで来ていた、世界的テナーサックス奏者の松本英彦(まつもとひでひこ)さんとの共演のほかに、定期演奏会で北村栄治(きたむらえいじ)さん(クラリネット奏者)、MALTAさん(サックス奏者)、世良譲(せらゆずる)さん(ピアニスト)、原信夫(はらのぶお)とシャープス&フラッツなどプロミュージシャンと共演したことが心に残っています。共演を通じて、きめ細かな指導と実に貴重な経験となったことに、心から感謝を申し上げたいです。

また、シャープス&フラッツのコンサートマスターでサックス奏者の前川元(まえかわげん)さんが、晩年米子に住んでおられ、その間、サックスの奏法・唄い方などいろいろとご指導をいただきました。このことは、私にとって大切な宝物になっています。

ビッグ・バンドの魅力を伝え続けたい

ビッグ・バンドは、人数も多いし維持も大変なので、全盛期に比べるとプロも少なくなっています。あわせて、鑑賞する機会も非常に少なくなってきているので、少しでも長くレインボージャズオーケストラを続けたいですね。そして、ビッグ・バンドというスタイルを、若者たちに伝えたいという思いがあります。なかなか機会がなく、思うようにはいかないことも多いですが、個人的な活動として、知人・友人や県外の高校からの依頼で、若者たちへの指導も行っています。指導の時は、経験を踏まえ、積極的に管楽器の魅力を伝えていきたいと思っています。

ビッグ・バンドの醍醐味、音楽性を維持発展していくことと、それを伝えていくことを念頭に、これからも活動を続けていきたいです。

定期演奏会
第41回定期演奏会(2012年)

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