鳥取県文化振興財団情報誌【アルテ】

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2015May

鳥取県芸術家百華Vol.72 声楽家 渡邉 智子寛智さん

声楽を始めたきっかけは

中学、高校生のときに吹奏楽部でトロンボーンを担当していました。高校時代の恩師が、音楽に情熱を注いで指導をされる方で、私もその先生のように高校吹奏楽部の顧問になりたいと思うようになりました。それまでは、高校を卒業したら実家のお寿司屋を継ぎ、寿司職人になろうかなと考えていましたが、どうしても音楽の勉強がしたいと思い、音楽大学への進学を決めました。

それまで、専門的な音楽教育を受けたことがなかったので、高校3年になってから大慌てでピアノや音大進学に必要な勉強を始めました。トロンボーンで音楽大学を受験しましたがなかなか上手く行きませんでした。浪人中に、友人やピアノの先生から「あなたは、歌が上手いから歌ったらいいわよ。」と言われたのですが、これまで歌の勉強をしてきたわけではなかったので、歌に転向するだなんてありえないと思っていました。でも、実際に声楽の曲を歌ってみたら様になっていて、受験の半年前に国立音楽大学の先生を紹介されて歌で受験することにしました。

それから、大学に入学して本格的な歌の勉強をすることになりました。気が付けば20年も歌を歌い続けています。

指導で気をつけていることは

勤務している学校の合唱部、県内のアマチュア合唱団を指導させていただいていて、合唱コンクールや市の音楽祭などで演奏しています。また、妻が指導している合唱団や他の高校へのゲスト指導なども行っています。

指導をする時に大切にしていることは、“その人が持っている本来のいい声を出す”ということです。本格的に声楽を学ぶ人、アマチュアの合唱団、それぞれで違う声の出し方というのはあり得ません。私はこれまで勉強してきた声の出し方歌い方を、それぞれのレベルに合わせて、わかりやすくお伝えすることにしています。

また、コンクールでは音程を合わせる、リズムを合わせることばかりが重要視されます。もちろん大事なことですが、それ以上に、歌う人がどんなふうに歌いたいか、“どんな音楽を作りたいのか”を考えてもらうことを一番大事にしながら指導しています。

今後の活動について

さまざまな活動や指導をさせていただくからには、自分の歌も磨き続けないとその指導が本物になりません。まだまだ指導者としても声楽家としても学びたいことが多くありますので、より自分の力が磨けるよう、追求していきたいと思います。また、皆さんがオペラにもっと気軽に来てもらえるような演奏会を企画したり、舞台に出た時には、少しでも関心をもってもらえるように一生懸命に歌いたいと思います。

今年の11月に「魔笛」公演*、5月にガラコンサートにも出演します。「魔笛」は出演者が多く、地方で行うには大変な公演ですが、親しみやすく誰が観ても楽しいオペラになると思います。

アルバム ひろしまオペラルネッサンス公演(2012年)
モーツァルト作曲 歌劇《魔笛》ザラストロ役(中央)
指揮:松下京介 演出:岩田達宗 管弦楽:広島交響楽団

アルバム 第40回記念四国二期会オペラ公演(2014年)
モーツァルト作曲 歌劇《魔笛》ザラストロ役(中央)
指揮:時任康文 演出:井原広樹
管弦楽:瀬戸フィルハーモニー交響楽団

*とりアート2015メイン事業 オペラ「魔笛」11月15日(日)、「魔笛」ガラコンサートは5月10日(日) いずれも倉吉未来中心 大ホールにて開催

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