鳥取県文化振興財団情報誌【アルテ】

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2015April

鳥取県芸術家百華Vol.71 コントラバス奏者 神庭 智子さん

コントラバスとの出会いは

小さな頃からエレクトーンを習っていて、小学校からピアノを始めました。

中学校のとき、教育実習でいらっしゃった先生がコントラバスを演奏され、そのかっこよさ、音の魅力に惹かれたのがコントラバスとの出会いです。それがきっかけで高校では吹奏楽部に入り、コントラバスを担当しました。当時の顧問の先生がコントラバスの専攻だったため、先輩もとても上手でしたし、鳥取大学の学生さんも指導で訪問されていたので、とても恵まれた環境でした。高校2年生のころから音大に行きたいと思うようになり、武蔵野音楽大学に進学しコントラバスを専攻しました。

その後は地元の鳥取市に帰り、地元のオーケストラやブラスバンドでの演奏活動をしました。結婚を機に米子に移住し、演奏活動をしながら中学生、高校生等の後進の指導をしています。子育ても落ち着いたし、コントラバスの奏者同士で交流をしたいと思い、2011年に山陰在住・出身のコントラバス奏者およそ20人が集まり、「コントラバスが集まっちゃったコンサート」を開催しました。それが「山陰コントラバス協会」の始まりですね。

山陰コントラバス協会とは

「コントラバスが集まっちゃったコンサート」はその後、2013年にも開催したのですが、今後も継続的にコントラバス奏者の交流を深めるために、2014年に「山陰コントラバス協会」を設立しました。

そのため、今年開催するコンサートは、設立以来、「初の協会主催のコンサート」となります。

他県、特に都会でも、コントラバス奏者の集まりはあり、通常は、プロであったり、一部の人で組織されているのですが、山陰地方は鳥取・島根どちらも人口の少ない県ですし、音楽に携わっている人、もっと言うと、コントラバス奏者はとても少ないです。そのため、他県の奏者の集まりに無い特徴として、山陰コントラバス協会では、プロ・アマ問わず、山陰地方出身・在住のコントラバス奏者がほぼ全員集まっています。現在は、社会人、大学生、中高生、プロも含めて30人以上の会員がいます。

今後の展望について

コントラバスの魅力をもっと多くの方に知ってもらえるように、普及・啓発活動をしたいと考えています。

弦楽器だと、ヴァイオリンは形も演奏形態も既に完成した楽器ですよね。コントラバスはまだまだ発展途中の楽器だと言われています。オーケストラや吹奏楽では、どうしても低音楽器ということで、スポットを浴びることが無いように感じられるかもしれませんが、コントラバスの音域はとても広いんです。ヴァイオリンはヴァイオリンの音しか出すことが出来ませんが、コントラバスでは低音からヴァイオリンの音まで1台で出すことができるので、コントラバス奏者でもソロ活動を積極的に行う動きも出ています。

私も、米子市管弦楽団でのコンサートで、コントラバスコンチェルトを計画しています。これは、山陰では初演となります。

また、もっとコントラバスの魅力が伝わりやすいように、ソロコンサートもどんどん開催して行こうと思います。

アルバム
米子市公会堂『虹のひろば』
コントラバスコンサートのようす

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