鳥取県文化振興財団情報誌【アルテ】

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2014March

鳥取県芸術家百華Vol.58 声楽家 中原美幸さん

合唱団での7年間

小学生のころから、歌うことが大好きで教室で私が歌っている様子を見ていた音楽の先生に勧められ、6年生のとき鳥取市少年少女合唱団に入ったのがきっかけでした。それから高校3年生までずっと続けましたね。人前で歌うことを経験したのも、歌うということの楽しさや辛さをを知ったのも、合唱団での7年間でした。現在では当時の経験が糧となって、何でも乗り越えられる自信に繋がっています。

恵まれた出会いに支えられて

高校時代、音楽の授業で外部講師として授業に来られていた先生に声楽の基礎を習いました。そして、大学進学を控えたころには先生の繋がりで良き指導者にも出会うことができました。そんな中「鳥取県高等学校総合音楽会 独唱の部」で最優秀賞を受賞し、音楽大学への進学を目指したいと強く思うようになりましたね。そこからは、ソルフェージュ(西洋音楽の学習において楽譜を読むことを中心とした基礎訓練)の勉強など必死でしました。

夢が叶って進学できた音楽大学では、幼いころから基礎を学んできている学生が多い中、授業についていくことに一生懸命でしたが、好きなことを毎日続けていられる幸せの方が大きく、とても充実した学生生活を過ごすことができました。大好きな音楽の授業がずっと続いている感じでしたね(笑)

そして今、こうして歌うことができる私がいるのは、良き指導者との出会いと、家族や友人、応援してくださる皆様の支えがあってこそだと感じています。

大学時代の様子

地元鳥取での初めてのリサイタル

大学院2年生のときには、「鳥取県クラシックアーティスト・オーディション」にて最優秀賞を受賞。受賞の翌年にはリサイタルを開催できるということもあり、タイミングにも恵まれて大学院修了を機に鳥取で活動していくことを決めました。受賞後、声をかけていただける機会も少しずつ増えて、昨年の12月には「第九鳥取公演」にてソリストとして歌うこともできました。

そして、今年2月には初のソロリサイタルを開催したのですが、自分に繋がりのある方が多く会場に足を運んでくださり、開演まではドキドキでしたが覚悟を決めて頑張りました。「ここまでだとは思わなかったよ」と声をかけていただき、とても嬉しかったです。プログラムには字幕付きのオペラを入れたのですが、映画をみるような感覚で、気軽に楽しんでいただけるような機会を、これからも鳥取の方に多くお届けできたらいいなと思っています。

リサイタルの様子

これからの夢

私の歌を求めてくださるところがあれば、どこでも歌いたいです。学生時代の友だちの活躍に刺激を受けながら、頑張ろうという想いも強くなっています。そして人生経験を積んで豊かな表現力で良い音楽を届けたいと思っています。童謡唱歌など子ども向けのものやお茶を飲みながらのコンサートなど、いろいろ企画してみたいですね。そして同世代のアーティストとも、一緒に演奏できる機会もあったらいいなと。

夢は膨らみますが、私の歌を聴いて少しでも心に何かを感じていただけるよう、心を込めて演奏を届けていきたいです。

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