鳥取県文化振興財団情報誌【アルテ】

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2012December

鳥取県芸術家百華Vol.43

音楽との出会い- 「音とは何か」を学んだ大学

僕は、小学生の時にトランペット鼓隊でトランペットを吹いていました。当時は、キラキラしていたトランペットがカッコ良く見えましたね。中学校ではトランペットを吹きたかったけれど、なんとなくトロンボーンを吹いていました。それから、2年生の時にはビートルズに影響を受けて、バンドもしていました。この時期に音楽に目覚めましたね。
 大学では音楽工学を専攻し、「音とは何か」を追求し「すべての音」「偶然に聞こえ合う音」を音楽として捉えることを学びました。といっても、大学に通っていた時はそのような意識はなく、今になってあの時そういうことを学んでいたんだと気が付いたのですが(笑)。卒業後、音楽データを作る仕事をしていた時に、曲中の音をひとつひとつ拾って再現させる作業をしていました。この仕事の経験もあって、僕は音楽の捉え方が算数的です。とても貴重な経験ができたと思っています。

これからもトランペットを続けると思う

現在吹いているのはコルネットなんですけど、笑えるくらい下手くそですよ。楽団では指揮者をしているので、舞台上で吹く機会は少ないのですが、トランペットはこれからも続けると思います。というのも、学生時代、音楽の技術・知識と熱意

のある同級生との出会い、その後本気で音楽をやっている人がいる世界を経験したことに影響を受けています。すごく重要な出会いでした。恥ずかしいくらい熱くていいと思うんです。とにかくやり続けることに価値があるんだって。やめたらそこで終わってしまいます。一度始めちゃったトランペットは続けますよ、いつか上手になるんだろうと思って。

カルテットで演奏する魅力

バンドを一緒にやっていた仲間に“ダーティー・ダズン・ブラス・バンド”*1の日本版のバンドがあるよと教えてもらったのが、“ブラック・ボトム・ブラス・バンド”でした。偶然にもBBBBの元トランペッターと僕が同じ先生に教わっていたことをきっかけに、直接会うことができました。その後、 BBBBをゲストとして倉吉に呼ぶことができたんです。*2

彼らは、楽器を思う存分楽しんでいるんですよね。楽器で楽しんでいるし、音楽で楽しんでいる。BBBBのパフォーマンスを通して、数人でこんなにカッコいい音楽ができる、面白いことができることを伝えたいですね。

*1
1977年ニューオリンズで結成されたブラスバンド。伝統的なブラスバンドの雰囲気を残しつつ、R&BやFUNKなどの要素を取り入れたニューオリンズスタイルが日本でも人気となった。メンバーを入れ替えながら、現在も活動中。
*2
2006年、鳥取県シティバンドフェスティバルにゲストとして出演。その後、2010年から毎年倉吉市内でツアーライブを開催している。

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