鳥取県芸術家百華Vol.28

 朗読を中心に活動され、無声映画『三朝小唄』の活弁士としても活躍されている谷本ホヅミさんに、朗読や活弁を通して物語を「語る」活動についてお話しを伺いました。

朗読をはじめたきっかけ

 もともと本を読んだり書いたりすることが好きで、朗読は定年を過ぎてから始めました。昔の物語を語るようになったのは、“朝読書”をやっていた学校から、「ふるさとの話を取り上げたい。三朝の偉人の話が出来ないか。」と依頼があったことがきっかけです。自分でいろんな書物を調べ、古く難しい表現をわかりやすい言葉にくだいて書き直し、読み始めました。
 朗読は本に書いてある通りを読むのではなく、子供たちにわかり易い言葉、または私達が普段使っている方言に置き換えて「語る」ことで、忘れられていく民話などを伝えていけたらという思いで活動しています。
 活弁をはじめたのは、映画「三朝小唄」のフィルム復元の際、「語り隊」の活動弁士として声をかけられ、挑戦したことがきっかけです。

「語る」ことについて

 私は20代の頃から文章を書くことで自分自身の持つ力に挑戦してみようと思っていました。今は「書く」よりも「語る」事を続けて行きたいと思い日々模索しながら勉強しています。

 朗読における自分の欠点は声の抑揚や高低の表現力が乏しいことだったため、演劇をされている方の表現力を学びました。語りかけようとすることで相手の反応も変わり、うなずいたり、笑ったり、相手(お客さん)との一体感が生まれることにとても達成感があります。
 今後もどう語れば相手に伝わるのか、共感を得ることができるのかということを追及し、「語る」ことを続けていきたいと思います。


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