鳥取県芸術家百華Vol.27

鳥取県中部地区を中心に、和太鼓の魅力を広めるべく様々な活動をされている内海 洋介さんにお話を伺いました。

和太鼓との出会いを教えてください。

 倉吉打吹太鼓は市民から太鼓好きを募集して、市が主導となって作ったものです。結成された平成元年に市職員として採用され、たまたま私が担当者になりました。練習は一年間、世界的な太鼓奏者である林英哲氏に指導を受けていましたが、その見学に訪れた当時の市長に半ば強制的にすすめられ、太鼓をはじめました。以来、太鼓を打って23年目になります。

ズバリ!和太鼓の魅力は?

 太鼓を打ったときの響きです。全身に伝わる鼓動。よく云われるのが、人間は胎児のときから母親の心臓の鼓動を聞いて成長していますが、その鼓動は、和太鼓の響きと通じている、ということです。まさにそのとおりだと思います。何か人間としての本能的な「喜び」を感じるものがあり、「生きよう」とする、魂を鼓舞するようなものがあると感じています。

和太鼓を通じて伝えたいことは?

 ひとつは、私たち倉吉打吹太鼓の信条にも通じるものですが、和太鼓の和は、「人の和」でもあるということです。一つの曲を演奏するとき、太鼓を共に打つ仲間がいて、心が一つになった時に、技量を超えた演奏ができます。このような演奏はめったにできないのですが、20年間の演奏活動のなかで幾度か経験した時に感じた「和」の心の大切さを伝えたいと思います。
 また、太鼓は芸事です。芸事は、基本的に人様にお見せするものだと思っています。そのためには、練習や演奏内容が「自分たちの満足」で終わってしまってはならないという心意気を持って取り組むことが大切だと思っています。
 打吹太鼓は、「和」の心を持って太鼓に取り組み、その「心意気」を皆様に感じていただけるよう、太鼓道に精進しています。


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