鳥取県芸術家百華Vol.26

 自らの演奏活動に加え、ゴスペルグループや少年少女合唱団の主宰など、地域に根ざした活動を展開されている菊池ひみこさんにお話を伺いました。

今までのお仕事について

 7才からクラシックピアノを始め、10代からプロピアニストとして活動していました。最初にジャズピアノを演奏する仕事が来た時は、ジャズの持つ独特のイメージと4ビートのリズムが好きではありませんでした。ジャズを好きになったのは、ハービー・ハンコックの演奏を聴いた時です。それまで持っていたイメージを覆す多彩なリズムを聴いて『これがジャズならやりたい』と心から思い、本格的にジャズの仕事をするようになりました。スタジオミュージシャンとしての仕事を始めオリジナルCDを出した頃に、大野雄二さんとも楽しくお仕事をさせていただきました。
 鳥取では『ふるさと』をモチーフに、“故郷への思い”を前向きに未来へ向かう力にしていこうという思いを込め、国民文化祭のイメージソング『ふるさと〜Home In My Soul』を作りました。開会式当日、プロ・アマで構成されたフル・オーケストラと公募で集まった大人と子どもたちの合唱団をまとめあげて演奏し、とても思い出深い仕事となりました。

今後の鳥取での活動について

 一番に、子どもたちの育成に力を注ぎたいと考えています。音楽と言えば、たいていピアノを習うことから始め、小さい時から演奏テクニックを極めるための厳しいレッスンをする子が多いと思いますが、その前に自分の身体、声を使って自分の思いを表現することを教えたいです。演奏技術が優れていても心が無ければ感動を与える演奏はできません。とても純粋な鳥取の子どもたちに良い音楽を聴かせたり多様な体験をさせることで、音楽との関わり方の選択肢を広げいろいろな可能性を引き出してあげたいと思います。そして、鳥取の子どもたちが当たり前だと思っている青い海や川は貴重で大切なものなのだと感じられる心、大人になって鳥取を離れてもふるさと鳥取を誇りに思えるような心を育てたいです。
 また、今年は鳥取市でジャズフェスティバル「鳥取JAZZ」を行おうと準備を進めています。JAZZを通じて、音楽を超えた新たな人との出会いや人と人との結びつき、街の賑わいを創り出したいと思っています。


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