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「新人」文化政策課長の所感(財)鳥取県文化振興財団  評議員 松岡 隆広

 早いもので、文化政策課長を拝命して1年が経過しました。これまで文化行政は経験がなかったので、果たして、うまくやっていけるだろうか、と不安でしたが、関係各位の厳しくも暖かいご指導により、何とかもちこたえたというのが、正直な感想です。
 この1年で、熱心に文化活動に取り組まれている方々とお会いし、県内で行われる様々な文化活動を見させていただきました。洋画、日本画、書、演劇、人形劇、合唱、オペラ、日舞、民謡、民舞、人形作り、民話などなど。正直なところ、生まれて初めて直に拝見したというものもあります。この幅広い活動に接する中で、「人間の活動、考え、感じ方は本当に人それぞれ、様々であるということ」つまり「多様性」ということを今更ながら強く感じました。そして、世の中はひとつの価値基準(たとえば経済的な効率性)だけを用いて測ることはできない、ということを改めて認識させられ、ずいぶんと視野を広げることができた、と思います。
 一方、これから行政として取り組むべき様々な課題も見えてきました。ひとつには平成24年度に10回目を迎える「とりアート」のあり方です。とりアートは国民文化祭の後継事業として、県内文化の向上と裾野の拡大に貢献してきました。しかしながら、その過程でとりアートとの関係性が薄くなってしまったという文化団体関係者の声もお聞きします。また、目標が多岐にわたりわかりにくい、などのお話しも伺いました。そこで、今年度は、今後のとりアートのあり方を検討する予定としています。
 そして、この取り組みを進める中で、県文化団体連合会、とりアート実行委員会、県文化振興財団、大学などの教育関係機関、市町村文化団体協議会、そして新たに県内で活動を始められた文化活動者など関係機関や活動者の方々の連携を深め、県内の文化芸術の推進体制を構築することができれば、と考えています。



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