インフォメーション

すべて育成から始まる(財)鳥取県文化振興財団 評議員 山田衞生

 創造ですらその発想には生れる土壌があってのもの。長い歴史の中、土地の文化もその土壌の中で育まれてきた。土地で生まれ、伝承されてきた文化は私たちの生活を豊かにしてくれている。また、伝承されていく中には、育成という行為が必ず存在している。育成は日常生活の中、身近なところにあり自ら体験し目撃もしている。一手に引き受けている教育機関は勿論、家庭、職場、さらには地域で社会活動している文化団体などである。
県文化振興財団の使命に次世代育成があり、具体的に子どもの文化芸術活動の推進が行われている。育成という行為の中には多くの人と人との交流があり、その方法について論じられている。個人、団体共に育成には大変なエネルギーと時間を要するところではあるが、文化の継承・発展を永い目で考えれば決して見逃すことはできない。育成環境は単なる指導者、場所、それに伴う費用だけの問題ではない。同時に育成に対する理解を得る社会的な土壌が作られなければならない。平成14年の国民文化祭を機にスタートした県総合芸術文化祭に於いても将来の発展を視野に入れ、分野ごとに社会を巻き込んだ鳥取にふさわしい次世代育成システムの拡がりと構築が期待されている。教育機関を中心に社会で育てられた多くの若者が個人、団体を問わず地元で芸術文化活動に参加でき、その恩恵を被れるようになりたいと願っている。



| 目次にもどる| バックナンバー|

| 県民文化会館ホームページTOP | 鳥取県立倉吉未来中心ホームページTOP | 鳥取県文化振興財団ホームページTOP |