米子市出身のジャズピアニスト松本茜さんをご紹介します。今春大学を卒業し、ますます活躍の場を広げている松本さんに、ジャズの魅力について伺いました。

　小学生の時、母親と一緒にいったコンサートでジャズに初めて触れました。その時はもちろん音楽的なことはわからなかったけれど、会場を包む雰囲気がとても温かく感じられたのを覚えています。自分より遥かに年上のおじさん達が、まるで子どものように無邪気に音楽をしている姿がとても新鮮で強く印象に残ったし、こんなにハッピーになれる音楽があるんだということ自体が幼心に衝撃でした。

　地元へは本当に様々な想いがあり過ぎて、語り尽くせないくらいですが、演奏家である前に1人の人間として認識してもらえるところが私自身飾らずニュートラルでいられる重要な部分です。温かく接してくれる人達、のんびりとした時間の流れや、広い空、全てがいつでも受け入れてくれる気がします。

　努力をすれば結果は必ずなにかの形でついてくるものだと私は考えているので、今後も努力を継続していくということが一番大切なことだと思います。音楽を媒介して共演者の方や聴いてくれる方とコミュニケーションがしっかりとれること、そしてそれが国境を越えても同じく通じ合うことができたら、そこにわたしの目標とするものがある気がします。