『本物の「オペラ」、「バレエ」、「歌舞伎」、「能・狂言」を一生に一度でいいから、是非観て下さい。多分、皆さんの人生観に多大の影響を与えるはずですから』
私は高校の音楽教師を長年やっていました。一年生は週2時間、二年生は週1時間の授業の締めくくりに引用した文言です。
上記四つの総合舞台芸術は、それぞれの国で長い伝統の上に受け継がれているものであり、内容や言葉の理解は別にして(理解できることに超したことはないが)現代を生きる我々に何らかの示唆・感動を与えてくれるものと信じています。
「オペラ」、「バレエ」、「歌舞伎」、「能・狂言」は、なかなか地方で鑑賞する機会が無いし、あったとしてもとても高価な鑑賞料が必要になってくる。『一生に一度でいいから』はそのような事情からです。
ところが県内に居ながらにしてこれらを鑑賞する機会を得ることが出来る素晴らしい取り組みを鳥取県文化振興財団が実践しています。
実に嬉しい限りです。「歌舞伎」、「能・狂言」合わせて「邦楽」が表現してくれる世界を我々日本人のDNAは、欲しているのではないでしょうか。
現代は多種多様な芸術が身近にあると思われがちですが、なかなかそれに触れる機会はそうあるものではありません。県民の心を豊かにはぐくむ意味でも財団の使命として、今後とも取り組んでいただきたいものです。
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