若者視点で創るアートの輪

 ARTS FOR EVERYONE事業は、最終的には地元のアートマネジャー主体の運営を目指しています。そのため、年間を通じてアートマネジャー育成を行っています。また、鳥取大学のインターンシップも積極的に受け入れ、大学との連携を図っています。
 今年度、「ココロのサプリ」「みらいアートりうむ劇場」を担当してくださるアートマネジャー3名の方に、これからの文化芸術振興について伺いました。
※インターンシップとは、学生が一定期間企業等の中で研修生として働き、自分の将来に関連のある就業体験を行える制度です。

アートマネジャーを始めたきっかけ

玉川 司会をさせていただきます玉川です。よろしくお願いします。早速ですが、君野さんは昨年度、インターン生として参加されたそうですが、きっかけは何だったんですか?
君野 もともと音楽に興味があったんですが、鳥取大学の五島先生の授業でアートマネジメントというものを知り、出演するだけでなく裏側も知りたいと思い、参加しました。自分の今までの音楽活動の経験に学校で学んだことをプラスすることで、新しいことが出来たらと考えました。今回は、昨年より広い視野で係われたらと思っています。アートマネジャーをすることで、他のイベントのチラシも興味を持って見るようになりました。
玉川 野田さんはどうですか?
野田 滋賀県の大学に通っていた頃、建築物としても興味深かった映画館があり、そこに通い詰めていましたが、空き部屋がたくさんあったので、空間がもったいないと思っていました。そこを管理運営しているスタッフの方とも仲良くなり、大学卒業後には自分の企画を持ち込むようになり、映画に関連したワークショップや講演会などを企画運営しました。最終的には、その映画館のスタッフとして今年の3月まで関わっていました。

アートマネジャーに必要なこと

君野 アートマネジメントをする際に、大切なことって何ですか?苦労されたことはありますか?
玉川  大切にしているのは人と人とのつながりです。今まで自分が係わってきた民間の現場だと、制作スタッフだったり、連絡係だったり、雑用係だったりと、アートマネジャーの役割というのは確立していませんでした。立場を確立させ、アーティストと観客のパイプ役になる必要があるのではないかと考えています。現場で良い雰囲気を作り出すアートマネジャーになれればと思っています。今回、ココロのサプリのアートマネジャーとなり、公的資金を使用しているが故の説明責任の必要性という意味がよく分かりました。その対応が一番難しかったです。
野田 私は、なるべく緩やかにモノを創っていきたいと考えています。一つの方向を強引に押し進めるのではなく、みんなの意見を集約して、意見がぶつかる時も良いぶつかり方をしたいです。苦労したのは、協力者を集めることと、その方々をどう生かすかという点です。また、助成金や広告収入など、資金獲得にはいつも苦労しています。
君野 私は、今、広報が難しいなぁと感じています。鳥取県は広報できる場が少なくて、人が集まる場所もバラバラな感じがします。
玉川 みんなのコミュニティーがとりぎん文化会館であるということが確立したらいいと思うが、今は、会館に来て貰うこと自体もキッカケが必要。もっと駅やジャスコなどで定期的にプレイベントをやった方がいいのかもしれない。

体験しましょう「笑い」と「笑顔」の効用!

玉川  最後に、今後の活動予定や希望を教えてください。
君野 来年は社会人なので、どのように係われるかまだ分かりませんが、色んなイベントに目を向けて、足を運びたいと思います。次回のココロのサプリにも、ぜひ、係わりたいと思っています。
玉川  子ども達に良い思い出を残すことで、将来のお客様が増えることを期待して、わらべ館で子ども達が参加できるオペラの公演を計画しています。
野田 今は、とりアート中部地区のアートマネジャーもおおせつかっていますが、鳥取県の文化祭に県外の方の参画もあり、そのような状況がいいと思っています。鳥取県と他県との共同開催などもおもしろいと思います。後は、倉吉未来中心とまちなかにある活動拠点(公民館なども含めた)を結ぶような同時多発的な関連イベントを実施し、お客様が循環して楽しめるような仕組みが出来たらと思います。





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