インフォメーション

こども達にもっと芸術体験を(財)鳥取県文化振興財団 評議員  松本 厚志

 先日、ミニオペラをある小学校で見ることができました。会場の小学校は、児童数が50人程度の小規模校で、近くの保育園の園児もたくさん来ていました。
 オペラ『ヘンゼルとグレーテル』の公演の中で、ヘンゼルとグレーテルが森に行ったあと、進行役が「子どもたちはどこに行ったのだろう。」と独り言を言うと、子どもたちは、「森に行っちゃったよ」と教えてくれます。さらに、ヘンゼルとグレーテルがお菓子の家を見つけて食べようとすると、「食べちゃあ、いけんよ。」、ヘンゼルとグレーテルがお菓子の家に入ろうとすると、「だめだよ。」「入っちゃあ、いけん!」とたくさんの子ども達が、身を乗り出すように登場人物に語りかけていました。また、ヘンゼルとグレーテルが魔女をやっつけた後にお祝いとしてダンスを踊るときには、見ている子どもたちもいっしょになってとても楽しそうに踊っていました。子ども達は、目の前で行われているお話の中に入り込んでいます。オペラの終わった後、子どもたちは、「お話の中に入っているようでした。」「いっしょになってできてとても楽しかった。」といった感想を発表してくれました。
 たくさんの子ども達に、生の舞台を見たり、生の声・器楽を聴くといった声楽や器楽、演劇などの芸術を直接鑑賞してもらい、体験を通して、感性を豊かにしていってほしいと願っています。そして、その環境を整えていくことに私たち大人は、もっと重点を置いていかなければならないと感じています。



| 目次にもどる| バックナンバー|

| 県民文化会館ホームページTOP | 鳥取県立倉吉未来中心ホームページTOP | 鳥取県文化振興財団ホームページTOP |