10
October
2010
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人口約17万人の小都市シビウ(ルーマニア)では、「国際演劇祭」を開催するようになって17年が経つ。一人の演劇人コンスタンチン・キリアック氏が始めたものだが、今ではシビウの国際的なプレゼンスを高め、広場や街路・歴史的建造物などを修復する公共事業を呼び込み、多くの市民ボランティアに支えられる文化イベントとなっている。運営の核には、キリアック氏が監督を務めるラドゥ・スタンカ国立劇場がある。小さな劇場だが、俳優の他、資金調達、舞台技術、マネジメントなど全員で約140人を雇用している。このような公共劇場は、ヨーロッパ、特に東欧では珍しくないが、私が興味を惹かれるのは、劇場と文化事業、そして大学教育が密接な連携をとっているところだ。 |