イベントクローズアップ

梨花ホール探訪

 今年の10月で17年目の秋を迎える『とりぎん文化会館』。そのメインホールである『梨花ホール』は昨年の繁忙期は74%を超える稼働率でお客様にご利用いただいているホールです。そのご利用はフルオーケストラのコンサートから学校の文化祭まで多岐にわたります。舞台演出においては、『音(音響)』『光(照明)』そして緞帳の上げ下げなどの『スムーズな進行(舞台機構)』が欠かせない要素ですが、今回はそのうちのひとつである『音』にクローズアップしてみたいと思います。
 まず、私たちの耳で聴いている『音』の性質には、@高い音/低い音などの『音程』A明るい音/暗い音など『音色』や『音質』 B大きい音/小さい音など『音量』の「三つの要素」があります。音は、これら「三つの要素」が合わさってできており、空気などの物質の中を伝わって、観客一人ひとりへ届くのです。
 この『音』の中でも『生の音』の伝わりをよくするための装置に、クラシック音楽等には欠かせない『音響反射板』があります。そしてホールの壁も、吸音(きゅうおん)のグレー色から反響のよい木の壁へと姿と変えるのです。
 来る9月4日(土)・5日(日)「第1回鳥取県クラシックアーティスト・オーディション」はこの『梨花ホール』で行われます。普段練習している空間に比べ、容積の大きいホールでの演奏のため、いつもと違う『音』の響きを感じながら、自分の演奏を繰り広げていく奏者たちには、少なからず、いつもと違う緊張感が張りつめ、度胸も必要となってくることでしょう。
 反響の良さを設(しつら)えた大きな空間に、どう立ち向かい、自分本来の演奏をどこまで極めていくのか…。2000席の客席全体にどう『音』を響かせていくのか…。そんな環境のなかで演奏者たちはどうよりよい『音』の響きを観客へと届けていくのか…。そんなホールに響き渡る演奏者たちの『生の音』を是非梨花ホールで体感されてみませんか?
 また、梨花ホールの1階の中ほどからはじまる大理石の壁。ご存知の方もいるかもしれませんが、この壁には舞台で演奏する奏者がまるで、水面に映るがごとく綺麗に映し出されます。反射板の壁だけではなく、大理石の壁にふと目を移してみるのも、また違う楽しみ方のひとつかもしれません。



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