鳥取県芸術家百華Vol.15

鳥取市内でピアノ教室を開き、多くの生徒の指導にあたっている
有吉敬子さんをご紹介します。子どもたちと一緒に成長していく喜びを感じながら
日々楽しくピアノと向き合っている様子がとても印象的でした。

ピアノの指導者として

『子どもたちの可能性を信じる』
まず、そこから子どもたちとの関係が始まります。
レッスン時には曲をイメージするヒントを与え、できるだけその子の表現力を引き出せるように一緒に考えます。そして彼らの輝きを見つけた時の喜びが、私のエネルギーになっています。常に“分からない”から始まるレッスンの中で、子どもたちと共に求め続け、成長し合うことで、生きる力を身につけたいと思っています。またオーケストラ、演劇、絵画や書など、さまざまな芸術からヒントを得ることも、演奏力を高めるための大きな力へと繋がります。総合的な教育力が必要です。

人材の育成にかける思い

 鳥取県はとても自然が豊かで、感性が磨かれるところです。若い人たちは、この素晴らしい環境の中で、自分自身の心の音をしっかりと見つけて欲しいですね。
 私たち大人は、子どもたちにこそ本物の芸術に触れさせ、五感に良い刺激を与え、人間力を育てていけるように子どもと向き合っていかなければいけないと思います。音楽という宇宙空間の中に入った感動は、心を満たし幸せになります。その感動を一人でも多くの子どもたちに体験してほしいと願っています。

鳥取県クラシックアーティスト・オーディションについて

 夢中になれるものを持っていることはすばらしいです。まず、応募された皆さんへ拍手を送りたいと思います。
 オーディションのために頑張るということではなく、自分自身を磨いていく過程の、ひとつの通過点として臨んでもらいたいですね。一回の演奏で、自分のすべてを出し切ることはとても厳しいことです。大切なのは精一杯取り組んだ後に『何を見つけるか』です。真っ直ぐな心で努力し、成長への大きな扉を開いていただきたいと思います。


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