ハイデルベルク(Heidelberg)は、ドイツ最古の歴史を誇る大学のある街として、またプファルツ選帝侯の居城であった美しい古城の街として有名です。この古城で毎年夏になると古城音楽祭が開催されます。その中でも毎年公演されるのは、この街が舞台となっているオペレッタ「学生王子」です。王子が本物の白馬の馬車に乗って登場するシーンは、観客を魅了します。この他にも様々なジャンルの芸術がお城の中庭で野外上演されます。
　一方、街のいたるところに教会があり、荘厳なパイプオルガンの音もどこからか響いてきます。さらには、市立劇場、公会堂があり、多彩な催しに出会うことができます。もちろん、美術館や博物館も多くあります。これらのプログラムのスケジュールはハイデルベルク市が毎月発行している冊子で確認でき、すべてのイベントの情報が確立されています。観光客にとってもこのシステムは便利であり、多くの観光客が世界中から集まる所以の一つと言えるでしょう。
　このようにこの街には文化と芸術であふれているのです。そして、この街の人々は自分たちの文化に誇りを持ち、いかにそれを維持しながら多くの人たちに伝えるのか、その必要性を熟知しています。つまり、街の人々の文化および芸術に対する意識そのものが、独自の文化を生み出して形成していると言えるでしょう。
　私たちもこのような誇りを持てる街にしたいものです。