インフォメーション

地域伝統芸能を愛しく思う(財)鳥取県文化振興財団 評議員  中島 喜久江

 昨年10月「日本のまつり」が鳥取県で開催され、県内外はじめ海外からの参加を含め、盛大に且つ大盛況に終わった。この大会を通して地域伝統芸能の素晴らしさを県民は再認識するとともに、日本の伝統芸能を次世代に伝承していくことの大切さを実感されたことと思う。
 伝承していく…つまり、日本古来から伝わっている伝統芸能を親から子へ・孫へ、地域住民からその地域の子どもたちへと、いずれも次世代に伝えて行くこと。その子どもたちに興味を持たせ、地域伝統の素晴らしさを伝えていくには、今私達大人が何をすべきか、何が大切なのか自問自答する。
 過日、某学校を訪れ、児童・生徒と音楽鑑賞の体験をした。どの子も生き生きと演奏を聴き、演奏者と交わり・楽器に触れ自ら見よう・聞こう・楽しもうと意欲に溢れていた。素直に音楽という文化に浸っている姿に会えた。
 先ずは文化を好きになる、幅広い文化の中の、日本古来の文化を体験できる場を提供することを応援していくことが大切ではないか。
 地域の文化活動を活発化するための人材育成・芸術文化の観賞機会の提供等に係る応援も大切であるが、守りの芸術文化・伝承活動への事業応援も大切なことと思う。
 最近、地域の保存会による伝統芸能の伝承記事が掲載されることが多くなったのはとても喜ばしい。「日本のまつり」が終わった今、まつりが一過性に留まることのないよう事業を応援していくことも大切なことと思う。何か、お手伝い出来ることはないだろうか。もどかしさを感じるこの頃である。



| 目次にもどる| バックナンバー|

| 県民文化会館ホームページTOP | 鳥取県立倉吉未来中心ホームページTOP | 鳥取県文化振興財団ホームページTOP |