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リレーコラムvol.18 文化、芸術とのおつきあい(財)鳥取県文化振興財団 評議員  岡  本  宏

 最近、文化、芸術がじわじわと私たちの生活に近づいて来ているのを感じます。しかし、まだまだ生活の一部として文化、芸術を楽しむ状況とはいえません。
 そのような中、私は米子市内にある点字図書館という視覚障害者の情報提供施設の職員の立場で評議員を務めさせていただいています。
 一般的に視覚障害者には情報障害と移動の障害があり、まだまだ気軽に会場に出向いて映画、演劇、音楽等を楽しめる状況ではありません。個人的には演奏を聴きに行ったり、カラオケ教室に通って技量の向上をめざしている方もおられますが、文化、芸術の享受とまではいえないと思います。最近は映画にも音声解説付きの作品が上映されるようになり、健常者と同じタイミングで笑うことができるようになりましたが、まだまだ上映作品がきわめて少ないのが現状です。
 そのような中で視覚障害者をはじめ、すべての障害者が文化、芸術を楽しめる機会を増やすことと楽しめるための効果的な情報提供及び支援をしていくことが鳥取県の文化、芸術の裾野を広げていくことになると思います。これには時間と周囲の熱意、協力が必要です。これができて、はじめて「鳥取県の文化、芸術が花ひらいた」といえるのではないでしょうか。
 私自身も、微力ながら皆が等しく文化、芸術を享受し、「すばらしかったね」「感動したね」といえる社会をめざしたいと思います。



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