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リレーコラムvol.17 人材確保と体力強化を(財)鳥取県文化振興財団 評議員  尾上  貴尉

 少子高齢化で、将来、文化芸術活動を担う若者の数が大きく減ってしまうのではないかと危機感を覚えています。まずは高校などの部活動に影響が出ます。サッカーなどの人気のある部には人が集まる一方、部員の少ない文化系の部はますます減少…という二極化が進むとみられ、学生時代に文化活動をする生徒がさらに減っていきます。
 子どものころに文化芸術を「面白い」と思うかどうかが、その後の人生の中で文化芸術の占める位置へ影響するのではないでしょうか。身近に文化芸術活動を鑑賞したり参加したりする機会を増やし、将来の活動者予備軍を育てることが大切です。
 また、文化芸術活動に取り組んだことのない年配の方の中にも、才能に恵まれた人や、内心、興味を持っている方があるはずです。彼らをいかに“仲間”に導くかも重要なことです。これら人材確保の努力を怠っては、団体の活動低下を招きかねません。
 現在、文化芸術団体の中には、行政などの助成金に頼って活動をしている団体も見受けられるようですが、今後、道州制の導入で県がなくなってしまえば、どこまで地域の文化団体の声が反映されるか不透明です。
 人材(人財)の確保と同時に、助成金頼みでなくても良質な作品創造ができるための体力をつけるのが、質の高い作品を県民鑑賞者に提供する団体の維持のために、不可欠な要素の一つだと考えています。



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