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リレーコラムvol.14 文化、芸術掘り起こしへの自問(財)鳥取県文化振興財団 理事  村江  清志

 この寄稿が、皆さんのお目に触れる頃は肌寒さを感じる季節であろうか。何気なくふと夜空を見上げると、10月3日は「中秋の名月」。幼少の頃私は、この月を見て「ウサギがお餅をついている」と教えられ育った。お隣の中国では「ウサギが臼を挽いている」とか、また南米かな?「サソリ」に見えると言い伝えられ、「ライオン」に見えると伝えられる国もあるようだ。同じ「満月」を見ていても所変われば見え方や言い伝えが色々あるのが面白い。
 そう言えば、この時期は秋祭りの季節である。これとて地方、地方によって伝承される風習なり神事への捉え方が異なっている。
 私はかねがね、その土地の生活・風土に密接し、文化的でもあり、伝統芸能とでも言うべき年中行事を一同に会し、見聞きする催しが開催できないであろうか思っていた。ところが、この10月10日・11日の2日間、本県で「日本のまつり」が開催され、日本内外の様々な郷土芸能を目の当たりにするにつけ、感激すると同時にこの催しを大変喜ばしく思ったところである。
 話は変わるが、本県では優れた絵画、彫刻などの芸術作品は、日展、二科展などの巡回展が数日間開催され、鑑賞することが出来るが、国際的レベルのコンサートや舞台芸術などの多くは一日の公演で、なかなか鑑賞の機会に恵まれない。職場で目にする財団の情報誌「Arte」。年間通して県内各会場での催し物案内が実に多岐多方面にわたって紹介されている。この情報、どれほどの県民の方々が目にされるのか、この辺りに財団の使命があるのではないかと思う。



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