〜ヤング・プロデューサーズ・シリーズvol.1〜夢の世界への案内人、プロデューサー

 当財団がこれまでに発掘、支援してきた“人材”を、郷土の宝としての“人財”へと育成するため、鳥取県の若きアーティスト及び文化活動者と当財団が協働して公演を制作する「ヤング・プロデューサーズ・シリーズ」。
 企画の第1弾となる今年度は、鳥取県出身で、メジャーデビューを果たし、今、最も勢いのある門脇大輔さん、藤田淳之介さんをプロデューサーに迎え、音楽公演を制作します。
 今回は、公演制作過程の一部をご紹介するとともに、お二人が初挑戦している「プロデューサー」という存在に迫ってみたいと思います。

プロデューサーとは?

 そもそもプロデューサーとは公演において、一体どんな存在なのでしょうか?その仕事の主なものをご紹介しましょう。

@企画立案・資金(予算)決定…企画内容・予算決定、出演者・スタッフ決定、スケジュール作成等を行う。
A創作・制作…決定した企画内容・予算等に基づき、各関係者に指示を出し、公演の中身の制作、進捗管理を行う。
B公演実施…公演当日(リハーサル〜本番〜終了)の運営・管理を行う。

以上のように、“公演の立ち上がりから終了まで”の全てを、責任を持って統括します。とても重要で不可欠な存在であることが、お分かりいただけると思います。
参考文献:財団法人地域創造編「公立文化施設職員のための制作基礎知識」

プロデューサーのこだわりポイント!

 財団から門脇さん、藤田さんに示したシリーズテーマは、“「いきる」〜アートでいのちの尊さを語り続ける〜”。連日、国内外のマスコミ等で悲しく痛ましいニュースが報道されている現実を踏まえ、アートの持つ無限の力で“希望”や“勇気”を!との願いを込めて設定しました。このテーマに沿って公演を制作する門脇さん、藤田さんのこだわりポイントをご紹介します。

プロデューサーのこだわりポイント1“いきる”=“出逢い”
 まず、内容を決める際、お二人がテーマから連想したのは“出逢い”でした。「人が人と出逢いながら前向きに生きてゆく様子を表現できないか?」という思いから、多様なジャンルのアートをコラボレーションさせることに決まりました。音楽、言葉、踊り、絵、光…様々なアートが融合し、新しい“いのち”が誕生します。
プロデューサーのこだわりポイント2“チッチとオンプと小さな鍵”
 公演の名前である“タイトル”もとても大切です。「幅広い年代の方に観ていただくには?」「テーマを分かり易く伝えるには?」とお二人が考え、名づけたタイトルは「チッチとオンプと小さな鍵〜誰かに伝えたい、大切ないのちの物語。〜」。何とも可愛らしく、親しみのあるこのタイトル、「チッチって?」「どんなコンサート?」…全ては11月8日に分かります。
プロデューサーのこだわりポイント3“県民と一緒に!”
 お二人の「鳥取の皆さんと一緒に公演を作って、鳥取を元気に!」との思いから、音楽、演劇・ダンス・バレエ・合唱と、子どもから大人まで多くの地元の方々を出演者として選定されました。
8月には、お二人から直接企画について説明する出演者説明会を開催し、現在、本番に向けて全員一丸となって邁進中です。

「アヴォス ピアノ四重奏団コンサート」に出演される山田美怜さんに、お話を伺いました。

●公演の概要につきましてはこちらをご覧ください。

公演にかける思いを教えてください。

藤田さん
 自分達が生まれた鳥取で、このような大きなプロジェクトに携われ、プロデューサーとして自分達の思いを形に出来ることはものすごく光栄なことです。
門脇さん
 「今まで絶対誰も挑戦していないこと」をやっているやりがい、「どんなコンサートになるのだろう?」という楽しみ、そして何より「この公演を成功させたい!」という思いで取り組んでいます。

公演の見どころ、聴きどころは?

藤田さん
 テーマの“いきる”って、普段はなかなか考えないと思うんですが、“ちょっとした思い”とか、“人との出逢い”とか、何気ないことを大切にすることで、前向きに“いきる”ことができるんじゃないか?というメッセージを感じて欲しいです。
門脇さん
 全部ですね(笑)。形はコンサートですけど、音楽、言葉、踊り、絵といった様々な芸術がひとつになるところが一番の見どころですし、いろいろな角度から楽しんでいただけると思います。

最後にメッセージをお願いします。

藤田さん
 「何かを学んで欲しい!」とか難しいことではなくて、「お客さんも一緒に楽しみましょう!」という思いで作っているので、とにかく会場に来ていただけたら一目瞭然だと思います。
門脇さん
 普通のコンサートだったら「あの時のあんな感じね」とか想像できると思うのですが、この公演は“観ないと分からない!”という感じですから、ぜひ足を運んでください。

門脇大輔(写真左)は倉吉市出身。藤田淳之介(写真右)は湯梨浜町出身。共に2003年インストゥルメンタル・ユニット『Clacks』(クラックス)でホリプロよりデビューし、メンバーとして4年間に渡って活動後、2008年にデュオユニット『門藤』(かどふじ)を結成。ヴァイオリン&サックスを駆使した新しい音楽を追及すべく、ジャンルにとらわれず多方面に渡って活躍中。2009年8月26日、門藤メジャーデビューアルバム『アオイホシ』をリリース。


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