室内楽とは、17世紀、君主や貴族のサロンにおいて少人数で演奏される合奏(宮廷音楽)が由来です。その後、演奏形態などによる音楽的な発展により、演奏の場が宮廷サロンから市民に開かれた演奏会へと広がっていきました。
ピアノを伴った室内楽と呼ばれる主なものは、ピアノ三重奏(ピアノ、ヴァイオリン、チェロ)、ピアノ四重奏(ピアノ、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ)、ピアノ五重奏(ピアノ、ヴァイオリン×2、ヴィオラ、チェロ)などがあります。
この室内楽をコンサート会場で鑑賞する魅力は、何といっても1つのパートを1人の奏者が演奏するため、パートごとに分かれている音楽上の役割が明確に見え、聴けるところです。その分、各ソリストには高い演奏技術が要求されます。
この小編成の中に、オーケストラの効果が盛り込まれていたり、また、異なる楽器同士での会話しているのを聴きとったりするのが、醍醐味のひとつと言えます。
特に、音楽の主要三要素といわれているメロディー、リズム、ハーモニーが、パートによって分担されたり、同時に演奏される部分など、弦とピアノの豊かな音の響きが聴きどころです。
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