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リレーコラムvol.12 文化を楽しむ姿(財)鳥取県文化振興財団 理事  平井  静子

 このたび、7月25日〔土〕〜26日〔日〕にドイツ・ハーナウ市で開催された“ハーナウ国際交流合唱祭”に参加させていただきました。その時のコンサートを楽しむ観客(市民)の姿が今も目に焼きついています。夜8時に始まるコンサートの会場は公園の野外ステージ。ステージに屋根はあるものの客席にはなし。当日開演直前まで雨が降っていましたが、観客は一向にお構いなしで、ビニールのレインコートを着用し傘をさしていすに座って待っているのです。芝生にシートを敷いて食事をしている家族もあります。いすは限られた数しか用意してないので後から来る人はいすをぶら下げてやってきます。こうして夜8時に雨の中開演。途中から雨がやんで傘が閉じられてみると広々とした公園にびっしりの人。翌日の新聞によると1万人の観客だったとか。合同合唱は約1時間。そのあと地元人気歌手も参加し、クラシック、ポップスといろいろなジャンルの演奏を楽しんだ後、最後のワルツの演奏になると余裕のあるスペースにいた人は、実に楽しそうに踊りだし、周りの人も身体をゆすっているのです。3時間半に及ぶコンサートを、雨をものともせず、笑い、手をたたき、最後はダンスをして楽しむ。文化を楽しむ生活が身体にしみこんでいる姿を目の当たりにした貴重な経験でした。この姿が鳥取の町にあふれるのはいつか?



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