とりアート2009(第7回鳥取県総合芸術文化祭)期間:平成21年9月19日(土)〜11月30日(月)場所:米子市公会堂、とりぎん文化会館、倉吉未来中心 ほか

鳥取県総合芸術文化祭実行委員会会長 小谷 寛

とりアート2009の開催にあたって

 平成14年度に開催された国民文化祭の翌年度から始まった鳥取県総合芸術文化祭。
 この文化祭をもっと皆さんに親しんでいただくため、昨年度愛称を募集しましたところ、全国から1,772点のご応募をいただき「とりアート」と決定しました。併せてロゴマークも作成しました。大空に向かって羽ばたく鳥をイメージした、とてもすっきりしたデザインになっています。
 さて、第7回を迎える今回の「とりアート」は、9月19日から開催される「県展」を皮切りに各地区においてさまざまな催しが開催されます。
 メイン事業は、米子市公会堂を中心に、その周辺の商店街を巻き込んで実施される「新・朝日座」。明治から昭和にかけて西部の文化活動と情報発信の中核を担ってきた米子の芝居小屋「朝日座」の精神を引継ぎ、舞台公演の新歌舞伎「名和長年」などのさまざまな文化芸術を鑑賞・体験できるイベントが繰り広げられることとなっています。どうぞお楽しみにしてください。
 これからの「とりアート」は、この愛称とロゴマークのように未来に希望をもって羽ばたけるよう、これまで以上に皆さんとともに創り上げていきたいと願うところです。今後とも引き続きご支援の程どうぞよろしくお願いいたします。

平成21年度〜23年度 飛躍期の定性目標

鳥取県総合芸術文化祭実行委員会では、平成21年度から3年間を“飛躍期”と位置づけ、地域文化の定着と全国発信を目標に掲げています。

鳥取県独自の地域文化を継承し、発展させるとともに、新しい文化芸術を創造、育成し、県内外に向けて発信します。
県内の芸術文化の向上をめざし、文化祭の企画、運営、創造活動への県民の積極的な参画を促します。
市町村と連携し、県民誰もが文化芸術を楽しむ感性を養い、県民一人ひとりが文化芸術を支援する環境を醸成し、鑑賞者の開発と拡大を図ります。
教育機関等との連携を図り、教育・文化活動者の積極的な参加協力によって、次世代を担う子どもや若者が文化芸術を体験・実践する場を提供します。
メイン事業

装いも新たに「新・朝日座」がやってきます!

 今年で第7回目を迎える鳥取県総合芸術文化祭には、3年ぶりに「朝日座」が帰って来ます。
 今回は、以前の芝居小屋を再現した舞台公演とは視点を変え、「新・朝日座」としてリニューアルします。
 《いつもの「まち」で「文化」する!》で恒例となった西部地区事業は、今年は米子市公会堂を中心に「まち」全体を“座”に見立て、往時、朝日座を中心にまちが活き活きしたように、多種多様な催しが賑わいを演出します。
 公会堂大ホールでは、「新・朝日座」の目玉として、44年ぶりの復活公演となる新歌舞伎「名和長年」を上演し、忠義に生きた地元西部の名武将の舞台をお楽しみいただくほか、公会堂前の芝生広場には、屋外特設ステージやテントブースを設置して、地域のさまざまな文化活動を紹介します。
 その他、商店街を中心にさまざまなイベントも開催され、10月31日から11月3日までの4日間、いつものまちに文化の花が百花繚乱咲き誇ります。
 皆さまもどうぞこの花の香りをお楽しみください。

西部地区企画運営委員会 アートマネージャー 久保田 孝

新歌舞伎「名和長年」(一幕五場)作:幸田露伴 演出:石川耕士

 時は、1333年鎌倉末期。討幕計画が露見し流罪となった後醍醐天皇(ごだいごてんのう)が、隠岐島を脱出し、名和の港に到着したところから物語ははじまります。名和長年(なわながとし)を中心とする名和家一族が天皇方につき、船上山での幕府軍との合戦まで、一幕五場の歌舞伎公演です。
 新歌舞伎※「名和長年」は名作「五重塔(ごじゅうのとう)」を書き下ろした明治の文豪 幸田露伴(こうだろはん)の作であり、名和長年役は七代目松本幸四郎(まつもとこうしろう)の当り役として知られています。地元では初演となる「名和長年」は、本公演が44年ぶりの復活上演となります。
 鳥取県が歴史の分かれ目の舞台となった南北朝時代に、熱く生きた郷土の歴史人の物語をお楽しみください。

※新歌舞伎…江戸時代に隆盛した歌舞伎に対し、明治以降の文学者によって制作された作品のこと。

名和長年(1284年頃〜1336年)

鎌倉時代後期の伯耆国の武将・豪族。後醍醐天皇を船上山(東伯郡琴浦町)に迎え、討幕に加わる。幕府滅亡後に後醍醐天皇により開始された建武の新政において、天皇近侍の武士となり、伯耆守、帆掛け船の家紋を拝領する。
その後、蜂起した足利尊氏らと戦い、1336年、湊川の戦いの後に京都に入った尊氏の軍勢に敗れ、討死する。
江戸時代の随筆集「日本随筆大成」には長年幼年期の物語がある。「幼い長年が牛飼いの子どもに、家の樹をどれでもやるから牛にのせてくれと言ったところ、3年後に約束を果たしてもらいたいと牛飼いがやって来る。それを聞いた長年の父親は、門前の大樹の松を切って、牛飼いにやる。」この話は、『約束の松』といわれ、どのような約束でも破ってはいけないという教訓話として後世に伝えられている。



キラリ☆アートプロジェクト

地域で活動する芸術家たちが、自らの企画力や運営力を養いながら、県民の皆さんに魅力的な芸術文化を提供するとともに地域の文化芸術を創造するアートマネージャーを育てることを目的に実施します。現在、県民から公募した企画を公開プレゼンテーションと審査を経て実施に向けて準備を進めています。


ワークショップ・フリースペースイベント

 文化芸術を気軽に楽しんでいただくため、東部・中部・西部の各会場で、参加体験型のワークショップやフリースペースを活用したさまざまなイベントが行われます。

そのほか主催者が実施する事業
第53回鳥取県美術展覧会
鳥取会場
9月19日(土)〜28日(月)
鳥取県立博物館(鳥取市東町)
米子会場
10月10日(土)〜19日(月)
米子市美術館(米子市中町)
日南会場
10月24日(土)〜11月2日(月)
日南町美術館(日南町霞)
倉吉会場
11月7日(土)〜13日(金)
11月17日(火)〜23日(月・祝)
倉吉博物館(倉吉市仲ノ町)
日本のまつり・2009鳥取
併催イベント
鳥取県青少年郷土芸能の祭典2009
期日:10月10日(土)
第45回郷土の民俗芸能大会
期日:10月11日(日)
場所:いずれもコカ・コーラウエストスポーツパーク(鳥取市布勢)
ヤング・プロデューサーズ・シリーズVol.1
門脇大輔&藤田淳之介プロデュース
チッチとオンプと小さな鍵
日時:11月8日(日)開演/14時 終演予定/15時30分
場所:倉吉未来中心(倉吉市駄経寺町)
◎その他主催事業として、第7回とりアート(鳥取県総合芸術文化祭)の期間中(9月19日〜11月30日)に開催される鳥取県文化団体連合会主催の事業については、3頁の「鳥カルネット」を参照してください。
◎各イベントの内容・日程などは、変更となる場合があります。
問合せ先:鳥取県総合芸術文化祭実行委員会事務局(鳥取県文化観光局文化政策課内)


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