7
July
2009
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ワークショップとは? 演劇は否が応でも人と係わって創るものなので、演技を教えるという事ではなく「人と係わる」ことにより相手を支えたり、自分が支えられたりするコミュニケーションの楽しさを発見していこうとすることを視点に、ワークショップを行います。 コミュニケーションと表現力現代社会では、「型」に沿ってつくられた社会システムの中で生活することを余儀なくされています。上昇志向であふれ、教育や社会の現場でも次々と越えなければならない目標が存在し、表現力も求められます。確かに個々の能力を伸ばせば表現力も高まりますが、私のワークショップの向かうべきところは「相手を支え、相手を存在させ、共に場を創ること」ではないかと考えます。「自分を良く見せる」ことよりも「相手を支え、存在させること」と考えます。消極的になり、自分を抑えることではなく、積極的に「見る」「聞く」「感じる」ことで、はじめてコミュニケーションが生まれるのだと思います。 演劇体験=ワークショップ 小説や物語を読むというのは、印刷された文字を目で追うという抽象的なものですが、演劇の観客は、役者と同じ空間で物語の中に入り、直接その演劇のテーマや問題と向き合うことになります。そのため演劇は、芸術形態の中で最も具象的なものだと思います。「あのとき」「あそこで」というその場から離れたものではなく、いまこの場で起きていることを問題にしているという点で、非常に具体的なのです。
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