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リレーコラムvol.10 「目にみえるものと、みえないもの」(財)鳥取県文化振興財団 理事 長谷川  泰二

 頑張って働く報酬として、見える報酬は「お金や地位」であり、見えない報酬は「自分の成長」と聞いたことがある。企業が取り組むCI(コーポレート・アイデンティティ)でも目にみえるものはマークやデザインであり、みえないものはその会社で働く誇りや自信である。私たちの周辺にある観光のマーケティング戦略の見本で画期的なものが「水木しげるロードと記念館の爆発的なヒット」である。目にみえなかった妖怪をみえるようにされた結果が現在を生んだと考える。 観光客がほとんどいなかった場所が日本の観光地のトップランナーになった見本が鳥取県の中に生まれた。今までみえなかったものの宝庫である山陰はこの精神的資産の「みえる化」がヒントだと考える。
 人々の人生観、幸福観に未来のマーケットがある。私たちの地域にはその問題解決能力がある。迷わずにコンセプトをしっかり定め、集中して売り込むことが重要である。1つの成功の周辺には30くらいは成功が潜んでいる。水木しげるロードの成功を限定的にとらえるべきではなく、この成功を未来の啓示ととらえて、いろんな取り組みが生まれることに着手したい。「未来は予想するものではなく、創造するものであり、それは私たち、地域に住むものが担わなければならない」



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