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ようこそのおはこびで…上方落語の超大作「地獄八景亡者戯」

 「地獄八景亡者戯」このインパクトのある落語の演目を初めて耳にしたのは、平成19年10月から
NHKで放映されていた連続テレビ小説「ちりとてちん」でした。師匠である徒然亭草若の得意とする大ネタです。それから「生でみたい…」とずっと思っていたところ、昨年8月、大阪八尾市プリズムホールで上演するとききつけ、すぐさまチケットを取りました。その時は、落語家は誰かなど気に留めることなく、ただききたかった、というのが本音でした。
 その「地獄八景亡者戯」を演じていたのが、桂雀々その人でした。上方落語の超大作を観客を飽きさせることなく次々とくりだす話術で魅了していく。時間があっという間に過ぎたという表現はすこし陳腐にきこえるかもしれませんが、ほんとうに楽しいひと時でした。
 この「地獄八景亡者戯」は3代目桂米朝によれば、江戸後期に刊行された安遊山人作の「はなしの種」という小咄本に出てくるものがもっとも古いものだといわれています。そして今日の「地獄八景亡者戯」は米朝が1954〜55年頃、笑福亭福松から教わり、再構築したものが十八番として知られています。
 米朝一門では、2代目桂枝雀、4代目桂文我、そして桂雀々らの口演が知られています。
 この桂雀々その人が、7月24日(金)に鳥取にやってきます。もちろん演目は「地獄八景亡者戯」。この演目は旅噺に分類され、身ぶり手ぶりで噺を描写していくため後半になっても中腰になり、始終動き続けます。1時間をゆうに越してしまう長さから、落語の通の方からも「屈指の大ネタ」と言われているのです。噺のなかで生の演奏の鳴物(太鼓・三味線etc)が多く入るところもききどころです。
 噺の中味は多くは語りません。笑いどころが随所にある「地獄八景亡者戯」をどうかお楽しみに。

※参考文献・・・「地獄八景亡者戯」『フリー百科事典 ウィキペディア』


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