鳥取県芸術家百華Vol.1

記念すべき第1回目は、5月に開催します「野村万作・萬斎狂言会」に関して、
鳥取県の古典芸能の普及に尽力され、自らも活動者としてご活躍されている
長本喜夫さんをご紹介します。


長本喜夫氏
■鳥取宝生会会長
■宝生流教授嘱託会山陰支部長
■鳥取県謡曲連合会事務局長
■鳥取市文化団体協議会副会長

 古典芸能が大好きだったお父様の影響で、すっかり古典芸能の虜になってしまったと語る長本さん。そのお父様から狂言を教えられ、小学校3年の時に町内の新年会で狂言を演じたのが最初で、それ以来、狂言を始めとした古典芸能に魅せられていったそうです。
 狂言の魅力をお伺したところ、「狂言は殆ど何もない舞台で、演者の動作・台詞だけで場面や状況を説明します。これは想像力を豊かにしてくれます。また、狂言には根っからの悪人は登場しません。泥棒や人を騙す人物は出てきますが、これは人の心の中に誰もが持っている弱みで、何処となく憎めない愛嬌があります。そして一番は人殺しが出てこないことです。今は平気で人が人を殺す時代です。こんな時代だからこそ是非狂言を見て欲しいものです。」とおっしゃっていました。
 9月12日には、“喜寿記念”として鳥取市文化ホールで狂言鑑賞会を開催される長本さん。「父親の謡いが胎教代わりでした。その頃からDNAに刷り込まれていたのでしょう。」と笑顔でお話頂いたのがとても印象的でした。


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