鳥取県民文化財団情報誌 アルテ
2009年4月
アルテとはスペイン語で「芸術・美術・技巧」などの意味で、英語では「アート」。アルテでは、県民文化会館をはじめ鳥取県内の文化施設のイベント情報を紹介しています。

アートはみんなのために

鳥取県文化振興財団は、平成20年11月定例県議会での議決を経て、平成21年4月1日から平成26年3月31日まで、鳥取県民文化会館及び倉吉未来中心の指定管理者に決まりました。これまで「県民と共に在る」という事業方針のもと、芸術文化活動に参加する方々の輪を広げ、県内の芸術文化振興を展開してまいりましたが、これからも、引き続き私たちは、鳥取文化の未来を担っていくために県民の皆さまと共に成長したいと考えております。資源としての「人材」ではなく、地域財産としての「人財」育成のための5年間と位置づけ、“ARTS FOR EVERYONE −アートはみんなのために!−”をミッションとして多彩で豊かな文化事業を展開してまいります。

事業ミッション「ARTS FOR EVERYONE(アートはみんなのために!)」とは?

 世界的規模で拡大する経済不況のなか、ニューヨークの雇用に大きく貢献しているブロードウェーミュージカルにも、公演の打ち切りという影響のニュースが流れていました。しかし、「こういう時代だからこそ、人びとは楽しみを求めるのだし、私たちはみんなのために、ショーを続けていく」とブロードウェーで働く女性が笑顔でインタビューに答えていました。
 芸術文化というのは、誰もが参加でき、楽しむことができる生活の営みのなかの主体的な活動です。こういった厳しい時代だからこそ、人々は、心の支えや励まし、活力を与えてくれるようなエネルギーを求めているのではないでしょうか。私たちは“芸術(アート)”を理屈で考えるのではなく、全身で感じて欲しいと願っています。からっと晴れた青空を見上げて清々しい気持ちになったり、テレビでスポーツ中継を見て涙するのと同じ。日々の生活が“芸術(アート)”によっていつもよりほんの少し潤う。「みなさまが、芸術文化によってより豊かな人生を送れるように・・・」そんな願いを込めて、アートがみんなのものになるために、私たちスタッフ一同は、芸術文化の発展に寄与していきます。

鳥取県の芸術文化を育んでいくために

具体的な事業内容

平成21年度〜25年度の5年間は、これまでの成果を踏まえた上で、発展した新しいフレームワークの事業展開を目指します。

【若手の県出身者による創造型プロデュース事業】

新規事業

《ヤング・プロデューサーズ・シリーズ》

若手プロデューサー(県在住・出身者等)が、西洋音楽(クラシック・ジャズ等)、郷土芸能(古典芸能含む)、演劇のジャンルを年1本ずつプロデュースし、鳥取県の文化芸術のレベルアップと、若者や青少年の参加者と鑑賞者の拡大をはかります。

平成21年度事業(予定)
ヤング・プロデューサーズ・シリーズ(音楽)
プロデューサー:門脇大輔(写真左) & 藤田淳之介(写真右)

継続事業

《鳥取県青少年郷土芸能の祭典》

平成15年度から、郷土芸能の活性化、次代への継承、新しい郷土芸能の創作を目的に県内郷土芸能活動者及び団体とネットワークを築いてきました。今後は、その関係を深めながら、主体的に公演が行えるよう、より一層の運営力を身につけていくことで、創造性豊かな舞台を創り上げていくことを目標とします。

【アウトリーチによる芸術普及事業】

継続事業

《とっとりの芸術宅配便》

地域で活動するアーティストが小学校などの教育機関に出向き、子どもたちに生の芸術体験をしてもらうことで、コミュニケーション能力や創造的な感性を養います。

継続事業

《ARTS FOR EVERYONE(旧“自由空間音楽会”“楽演祭”)》

今後5年間のミッションを果たしていく役割を担う基幹事業です。とりぎん文化会館の“自由空間音楽会”、倉吉未来中心の「楽演祭」がそれぞれに、ジャンルや質の面でバージョンアップし、また、ワークショップなど体験型の事業も計画中。県民の皆さまが気軽に参加でき、これからの芸術体験への足がかりになるような事業展開をしていきます。

【アーティストや地域リーダー育成のための事業】

継続事業

《クラシックアーティスト・オーディション(旧“支援オーディション”)》

ピアノ・声楽・管弦打楽器の各ジャンルから、鳥取の誇る新人アーティストが誕生しました。今後は、オーディションの内容やアーティストへの支援体制の充実をはかっていきます。

新規事業 《演劇等による創造のまち事業》

演劇界の活発化、個性豊かな公演の展開など、現在県内の演劇活動は盛り上がりをみせています。今後は、活動者の中から、鳥取を代表する地域文化リーダーや団体が育ち、鑑賞者の拡大につながることを目標に、継続的な事業の展開を予定しています。

【鑑賞公演】

良質で定評のある鑑賞公演の機会を提供するとともに、単に公演を鑑賞するのではなく、より一層興味が深まるようなワークショップなどを開催します。皆さまが、今まであまり知らなかったジャンルに足を踏み入れ、新たな発見をしていただく機会を多数ご用意いたします。


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