鳥取県民文化財団情報誌 アルテ
2009年4月
アルテとはスペイン語で「芸術・美術・技巧」などの意味で、英語では「アート」。アルテでは、県民文化会館をはじめ鳥取県内の文化施設のイベント情報を紹介しています。

インフォメーション

リレーコラムvol.7 場があるということ(財)鳥取県文化振興財団 理事 佐分利  育代

 鳥取市に、梨花ホールとそれを含んだ大きな会館が出来ると聞いたとき、冷たく、巨大な建物が、県民とは関係なく建ってしまうような不安がありました。あの時は、今これほどまでにこの建物に出入りしている自分が全く想像できませんでした。
 練習室には、フローリングの床と冷暖房、壁一面の鏡がありました。街の中央にあり、広い駐車場と、バス停がある会館の練習室で、様々なワークショップの夢が実現しました。
 梨花ホールで、オーケストラの演奏を聴く機会がありました。「大きな舞台があるということはこういう事か」と、オーケストラがすっぽり入った舞台を2階席から眺め、その光景に感激し、広がりのある演奏にまた感激したのを覚えています。
 倉吉にも「未来中心」と言う名の会館ができました。今では愛着さえ感じるこの名前の会館は、全県下の活動が交流し、未来へ繋がる場になっていると思うことがあります。
 このように、これら会館には地域の文化創造の場としての重要な使命があります。県民の今の芸術文化活動を支える、包容力のある活動拠点としての使命です。そして、明確なポリシーによって芸術作品を選択し、それが出来たときと同じ鮮度、同じ興奮に満ちたものとして県民に紹介する使命です。県民一人一人の今を支え、さらに未知の今へと繋がる場として、二つの会館を大切に育て、育てられていきたいものです。



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